第3回リフレクション

マイノリティの労働環境


 10月16日、Web会議サービスであるZoomを用いて、「障害を持つ人々に向けた合同企業説明会を開催せよ」というお題のもとでリフレクションを行いました。

お題


班ごとに、既存企業1社をベースに障がい者のための効果的な取り組みを検討し、改善を行ってください。

 

業種例:第一次産業、建設業・製造業、情報通信、運輸、卸し・小売、金融、不動産、宿泊・(飲食)サービス、教育・学習支援業、医療・福祉

各班の発表


【A班(NTTデータだいち)】

 A班はNTTデータだいちという、webサイト作成やwebシステム開発、ソフトウェアの品質管理などを行っている会社で提案した。まず採用試験について、現状ではスキルがある人か、研修でそのスキルアップを期待できる人だけが採用される仕組みになっている。そうではなく、障がいを理由に通常の勤務が難しい人々が働ける機会を少しでも増やすために、数学のテストや論理的な思考力を試すテストでもポテンシャルのある人を採用するようにする。また、業務に必要なスキルだけでなく、チームプロジェクトを通してコミュニケーション能力を身につけるなど、いつまでも学び続けられる生涯学習を提供する。そうすることで、いつまでも学び続けられる、キャリアを考えやすい職場にすることができると考えた。次に精神的、肉体的なケアについて。シフトの調整やカウンセリングなど、基本的なことは行っているが、その他に、文句箱や目安箱の設置、チームビルディングアクティビティ、積極的な肯定的評価などを提案した。これらは、より積極的なコミュニケーションを促進すると考えた。これらのアイデアは、障がいがある方が生きる力を学び続け、社会への貢献にもつながるはずである。

 

【B班(ファーストリテイリング)】

 我々B班は、ファーストリテイリング社は業務内容が多岐にわたるアパレル業界の中でも、障がい者雇用に対する効果的な取組みをいち早く実践してきた業界の草分け的存在であることに着目し、我々はこの取組みをさらに発展させるべく、社員雇用後の問題であるキャリア形成と雇用の持続性の2つに焦点を当て提案を行った。具体的にはダイバーシティーな社内風土構築を目的とした社内プレゼン大会の実施、及びサステナビリティアクションと銘打った新たな障がい者支援策の充実である。我々は、これら2つの条件を満たすことで障がいを持つ社員も職場での挑戦を忘れることなく安心して働けるのではないかと結論づけた。

 

【C班(ドコモ・プラスパーティ)】

 C班では、既存会社をNTTDocomoの特例子会社であるドコモ・プラスハーティと定め、制限された業務内容や環境設備に注目し、特例ではない普通子会社としてNTTsakaiを設立し、業務内容や環境設備の多様化を改善策として提案した。具体的に、業務面では、積極的なリモート業務の導入、出勤時間の自由設定を提供し、一方、環境面では、目安箱の設置によるフォロー制度の充実や個室型シェアオフィスの導入などの個々人の生活や選好にあった仕事場を提供する。これらは、働く従業員の幸福度を上げるだけでなく、働く環境を固定観念に囚われずに従業員の強みを生かすなど、様々にメリットが考えられる。

所感


 障がいを持っている方の就業状況についてはニュースや人づてに聞いた情報を持っているだけのサークル員も多かったため、現実的な提案をするのが難しかったように感じました。ですが、今回のリフレクションが障がい者雇用に関する知識を得るきっかけになったことは間違いないので、今後何かの折に雇用について考える機会があれば、サークル員の皆が各班の発表を思い出してくれるといいと思います。また、私自身も多少の知識を身に付けただけで「知ったつもり」になるのではなく、「まだまだ知らないことがある」と常日頃から反省する姿勢を忘れないようにしたいと思いました。

 

文責:各班班長(2年)