2015年度 第1回リフレクション

スマホ社会の光と影


 5月8日、日吉キャンパスにて「スマホ社会の光と影」というテーマのもと、ディベートを行いました。

論題 「子供にスマホを持たせるべきか否か」


 近年、人々の間にスマートフォン(以下、スマホ)が急速に普及し、便利になった反面、様々な問題も生まれました。最近では、スマホは小中学生にも普及し始めていますが、これは良いことでしょうか、それとも悪いことでしょうか。今回は、スマホを持たせるべきか持たせないべきか、班ごとに分かれ、ディベートを実施しました。

 

 以下、肯定派・否定派において挙げられた論点です。    

肯定派


・アプリを使用した教育の充実

スマホアプリを使用することで、従来は文字中心であった教材に加えて動画や音声による教育を行うことができます。また、スマホアプリの利点はいつでもどこでも学習ができるところにあります。

 

・GPSを活用した安全性

スマホに搭載されたGPSは高性能で、ほぼ正確に位置を知ることができます。万が一、子供が事件に巻き込まれた場合でも、居場所が分かることや、防犯ブザーを使用することで子供の安全性が向上します。

 

・コミュニケーション力の向上

LINEなどのアプリの使用による友達とのコミュニケーションの円滑化、スマホ使用による家族間コミュニケーションの活性化が見込まれる。

 

・災害時の安否確認

災害時にtwitterなどのSNSを活用することによって、安否確認が取れるという利点があります。実際に東日本大震災の際にも、SNSが頻繁に活用されていました。

 

・情報リテラシー

子供の頃からスマホに触れることによって、情報端末の扱い方、情報入手の方法、また得られた情報の真否を見極める習慣等の情報リテラシーが身につく利点があります。

 

否定派


・健康被害

スマホを使いすぎることによって、睡眠不足などの健康被害を引き起こす可能性があります。また、スマホの液晶画面から発せられるブルーライトが目などに悪影響を引き起こすことも考えられます。

 

・学業への影響

スマホを使用することによって、学校の成績が下がることや、勉強に集中できなくなることも考えられます。また脳の使用機会が減ることによってデジタル認知症と呼ばれる症状を引き起こす可能性もあります。

 

・犯罪に巻き込まれる可能性

スマホでSNSを使うことにより、不特定多数の人と交流することが可能になるため、子供が犯罪に巻き込まれやすくなる危険性があります。

 

・人間関係上のトラブル

LINEなどのSNSを使用することによって、スマホがいじめなどの温床になったり、人間関係のトラブルが増えたりする可能性があります。

 

・金銭面でのトラブル

オンラインゲーム等の課金が発生するアプリの仕組みを理解できていない人が、思いがけず高額な料金を請求される例が増えています。

 

所感


 今回のディベートでは、最近問題になることが多いスマホを扱いました。スマホを利用することにより、生活が便利になる反面、様々な問題の原因になることも多く、自分自身もスマホの扱い方についても反省しなければならない部分が多くあります。

 私はスマホについては一定の知識を持っていると感じていましたが、ディベートを行うにあたり、スマホに関する知識がまだ十分ではないことを実感しました。ディベートをする前、私は絶対に子供にスマホを持たせるべきではないと思っていました。理由は、特になく「なんとなく」でした。しかし、ディベートの準備でスマホについて調べる中で、子供にスマホを持たせることを支持する理由を知ることができ、現在ではどちらが良いのか分からなくなってしまいました。このように、「なんとなく」決めつけていることは皆さんにもたくさんあるのではないでしょうか。この「なんとなく」考えていることについて、気づかせてくれるのもディベートの役割ではないかと思いました。まだ、スマホが登場して5年です。スマホとの付き合い方は、今すぐではなく、今後の人生の中で考える。このように考えることもありではないかと思います。



文責 小杉啓太