2013年度 夏合宿

Nation Branding ―世界へ日本を発信しよう―


1日目


夏合宿初日。早速ケーススタディに入ります。ケーススタディーに入る前に、互いを知るために自己紹介を行いました。合宿には普段会うことの少ない34年生の方も大勢参加してくださっているので、親睦を深めるいいチャンスです。また、互いをよく知ることで今後のケーススタディでの議論が活発になりました。


ケーススタディでは以下の3つのテーマに沿って議論を行い、班で意見をまとめました。

①日本への訪日外国人を現在の2倍にするための政府に対する提案

②日吉駅前の八百屋の売り上げを上げる方法

③世界に対して日本をPRする写真を1枚撮り、世界に発信せよ

どのテーマも大変興味深く、活発な議論が行われました。

   

日本への訪日外国人を現在の2倍にするための政府に対する提案

訪日外国人の数を2倍にするためにどうすればよいかディスカッションを行いました。ターゲットをどこに絞るか、提案先はどこなのかを明確にすることが重要な課題です。

挙げられた意見としては

・日本の強みである文化を生かし、観光客にアピールする。

・言語の壁をなくすべく、標識や案内を英語表記にする。

などがありました。

強みを生かす、または弱みを補うという観点で議論が分かれたようです。

 

 

日吉駅前の八百屋の売り上げを上げる方法

日吉駅裏にある一軒の八百屋に焦点を当て、売り上げを伸ばすためにすべきことをディスカッションしました。この八百屋では有機栽培の食材を扱っていることが前提です。顧客層はどこなのか、差別化をどう図るかを考えることが重要な課題です。

挙げられた意見としては

・一人暮らしに焦点を当て、細切れにした食材や一人暮らしパックを販売する。

・競合他社と差別化を図るために営業時間を拡張する。

などがありました。

ターゲットを絞り、それに合わせた戦略を練る班が多かったです。

 

世界に対して日本をPRする写真を1枚撮り、世界に発信せよ

世界に日本をPRするための写真を一枚撮るとしたら、どの様な写真が良いかをディスカッションしました。目的や立場を明確にするのが重要な課題です。自由度が高い分、難しい課題ですね。

挙げられた意見としては

・電車の中で無防備に居眠りをしている写真

これは日本の安全性をPRすることに重点を置いたようです。

・ビル群の中にある社にポケモンが佇む図

こちらは日本の多様性をPRすることに重点を置いたようです。

 

日本の良さとは何かを考え、それをどの場面設定にしたら最大限にPRできるかを考える班が多かったようです。

 

今回のケースステディでは

・定義付けをきちんと行うこと

・司会とタイムキーパーと決め、スムーズな進行を行うこと

に重点を置いて行われました。定義付けを行うことは目的に沿った効果的な戦略を練る上で大変重要です。例えば、ひとえに「世界にPR」と言っても「誰に」「何を」「どのような方法で」PRするのかによって取るべき戦略は大きく異なります。それをきちんと明確にしたうえでディスカッションを行うことが大切だと改めて感じました。

 

ケーススタディで頭を使った後は楽しいBBQです!!そして花火!!

BBQでは旅館の女将さん達が大変良くしてくださり、思う存分楽しむことができました。普段あまり話さない方ともお話しでき、夏の風物詩花火も大変奇麗で、最高の一日となりました。

 

文責:松本昌大


2日目


2日目は、夏合宿のメインとも言えるNation Brandingを行いました。まず、観光、輸出ブランド、政策、投資、文化、国民の6班でそれぞれ学会タームを行いました。

 

事前に割り振られた各学会では、日本が世界からどういった認識をされているかの現状を夏合宿に向けてあらかじめ調べてきています。今回からはそれら各学会の成果を発表し、皆で共有する場を設けました。学会の発表は新入生を中心に積極的に行われ、どの学会もオリジナリティに富み、夏休みの学習の成果を存分に発揮することができました。

   

A班  真面目イズム

食品の安全性やダイヤの正確さ、ODAの充実や部品シェア率の高さなど、日本人の真面目が生み出すポジティブ面と、完璧主義や非戦略ODA、使えない英語などネガティブな面を考慮し、強みをより強く、弱みを強みに変え日本人の真面目さをアピールしていく。

 

B班 相手を大切にする国

日本をお金で溢れさせることを目的に、観光面で思いやり精神を強く打ち出し、びじっとジャパンの新たなプロジェクトや言語サービス不足の解消を図る。また外国へのインフラ輸出でもアフターサービスを充実させるなどして思いやりの国であることをアピールする。

 

C班 テクノロジャパン

国民が日本の高度な技術力を誇り、今後の更なる発展につなげるために、日本が古くから築いてきた技術を知るための授業の導入や、技術の他国流出を防ぐ為の戦略を提案した。

 

D班 つなげるJAPAN

日本人の英語力を上げる教育面と中小企業の海外進出、貿易活性化を中心に日本の存在力をアップする戦略を提案した。日本が媒介として世界をつなげることが目的である。

 

E班 行きたい!住みたい!日本

海外からの日本移住者を増やすことで住みたくなるようなブランドイメージを定着させることを目的とし、文化の輸出や観光面に注目した。外国人永住権や外国人参政権の獲得の容易化を提案した。

 

F班 Japan knows you

日本人が他国を尊敬することが、他国の日本への理解・尊敬につながるのではないかと考え、異文化理解を目的とした。給食に海外料理にするインターナショナルデイや宗教の授業、ALTとの交流、幼児用の絵本を使っての異文化理解などを提案した。

 

学会タームの後は戦略室タームが行われました。

戦略室タームでは、学会タームの6つの班のメンバーを混合し、それぞれのチームで内閣総理大臣に提出する立案を製作・発表するというものです。

与えられた約3時間の中で、学会タームの内容を元に各チームで方針、現状分析、改善案を考え立案を練り、さらにパワーポイント製作や発表準備まで行うのは容易ではなく、どの班も苦労していたように思えます。今回の戦略タームを通して私は、時間配分・役割分担の重要さを知りました。

どれだけ良い立案を思いついても、チーム全体での意識の共有やわかりやすく訴えかける発表の練習を疎かにしては相手に伝わりません。

私のチームでは上級生を中心にチームの方針を再確認し、論点がずれていないか、メンバー皆が参加できているか常に気にかけてくれていたため、皆協力し時間を有効活用して準備を進めることができました。

 

戦略タームの発表は、4年生を内閣総理大臣として行います。

わいわいとした準備の段階とは一転し、4年生を目の前に真面目な雰囲気のなかでの発表はとても緊張しますが、新入生も皆堂々と発言していました。

発表後に投げかけられる4年生や他の班からの鋭い質問にどの班も無事乗り切り、戦略タームが終了です。

 

豪華で美味しい夕食の後は、毎年恒例の夢企画。普段なかなか時間を取ってゆっくり考えることのない自分の夢について、改めて時間を設けて向き合うことで自らの夢や目標の再確認や再発見のきっかけとなりました。

 

その後、先ほどの発表の順位発表がありました。内閣総理大臣の4年生が熟考を重ねた結果発表はとても緊張しましたが、1位のチームや審査員からのフィードバックを参考に、次回からのさらなる成長につなげていきたいと思いました。

 

夏合宿最大の山場を終えた後は、お楽しみの打ち上げです。Front Runner恒例の一男芸は今年も多いに盛り上がり、みんなで楽しい夜を満喫しました。

 

文責:山里晴香

 

3日目


いよいよ夏合宿も最終日です。

二日間頑張った後は、夏休みの締めくくりとして毎年恒例の海企画!
しかし、今年度は台風の影響で、残念ながら海に行くことはできませんでした。
そんな悪天候を吹き飛ばそうと、合宿係による室内レクが行われました。

短い間でしたが、楽しい時を過ごすことができました。

昼食後、3日間お世話になった宿の方々に感謝の気持ちを伝えました。三田代表、日吉代表、そして夏合宿を企画した合宿係によるお話のあと、それぞれ帰路につきました。

「よく学び、よく遊ぶ」。夏合宿はまさにこの言葉を体現する濃い3日間でした。
学年を越えてより親睦を深め、後期からのサークル活動がより楽しみになりました。

 

文責:平野玲奈